アイドリッシュセブンは人生

アイドリッシュセブンが好きです。

アイドルが自然とそこにいる

感謝祭が終わり、怒涛の情報解禁やコラボ、ブラホワに駅前広告、MV公開…供給の海に溺れて呼吸することもままならず、アイドリッシュセブン大好きだ~!!という感情にただただ支配される日々です。色々と思ったことを備忘録として残しておきたいと思います。オタクのキツめの妄言なのでご容赦ください。

 

ここ数日の出来事が夢のようで、自分が乗っていた船の進む先に有り得ないようなオーロラと月と太陽と雲があって大きな虹が架かっていて、これから先の未来に何かとんでもないことが待っているような、そんなワクワクした気持ちにさせられた。

正直オタクをやっていてこんな経験をすることはこの先ないかもしれない。

 

今までもアイドリッシュセブンというコンテンツが行ってきたメディアミックスやプロモーションは数多くあったと思う。

どれも一枚も二枚も上手で、ただただアイドルを大切にしてくれたし素晴らしかった。

 

今回のブラホワの件では、この作品のコンセプトである「アイドルの創出」という絵空事のようなことを運営がとことん真剣に真面目に本気で考えているということをまざまざと突きつけられた気がする。

ブラホワのハッシュタグである「#白く染め上げろ」「#黒く塗りつぶせ」が大いに盛況してトレンドを独占した。

ここまでは普通に予想できた。

しかし、アイドリッシュセブンを知る人たちだけでなく、「なんとなく語呂がいいから」とか「反応がもらえるから」とか「盛り上がってるから」とアイドリッシュセブンにまだであっていない人たちやそれに留まらず企業までもが次々に便乗してツイートをしていくという光景は、ある種異様で、物語の中の出来事のようだった。

 

 

SNSは今や最も手軽なプロモーションだけど、上手く使わないとすぐ炎上するし、企業の広報担当はそういったリテラシーがそれなりに必要だと思う。

でも、その企業が件のタグを使ってツイートしたということは、このコンテンツに関わってもデメリットがない、もしくは将来的に利益を生むことになるかもしれないと判断してもらえたのではないかな。

 

この時代「よく知らないけどなんとなく良いね」「よく知らないけど人気だよね」の印象をもってもらえるコンテンツは強いしすごい。

経営的な目線でアイドリッシュセブンに目をつけた企業が今後メディア展開を広げてくれる可能性はめちゃめちゃにあるし、「ブラホワ出のコラボ」という未来が待ってるかもしれない。すごい。

 

運営がこの現象をどこまで想定していたのかわからないけれど、二次元と三次元の狭間を縫って、メディア展開を広げていくことが絶妙に上手い。

きっと絶対にお金を払っても得られない影響力と勢いがあって、ある意味でアイドリッシュセブンが三次元にしがらみのない二次元のコンテンツだからこそ成し得たことなのかもしれない。

 

 

IDOLiSH7の歌う「ナナツイロREALiZE」の中に

なんにもない日も自然とそこにいる

僕らはそんな人に そんな風に

なってみたいんだよ もっと!

という歌詞がある。私はアイドルは「日常」だと思っている。

 

街を歩いていたら彼らの歌う曲が流れていて、電車に乗ったら広告があるし本屋に行ったら雑誌の表紙から微笑みかけてくれて、学校に行ったらクラスメイトの何人かが「昨日のテレビ見た!?」って話してる。毎週土曜日は彼らのレギュラー番組がある日で、友人が筆箱にグッズをつけてるし、職場の人は先週コンサートに行ったらしいし、母親の友達は娘と二人で東京まで遠征したとか、アイドルって日常の中にいる。

 

きっとアイドルって誰かの生活の一部で、生きている意味で、生きがいで、アイドルを好きな人にとってもそうじゃない人にとっても「自然とそこにいる」ものなんだと思う。

だから、二次元の世界から生まれたアイドリッシュセブンが、「そんな人になってみたい」と歌っていたことが今こうして少しずつ叶おうとしているのかもしれない。

 

いつも他人にアイドリッシュセブンの話をするときに、「アイドルが好きで…」と言いかけたあとに「あっ二次元のアイドルなんですけど…」と言い訳がましくつけていたけど、それに臆しなくていい未来が来るかもしれない。

 

 

私は、アイドリッシュセブンの運営がアイドルの可能性をひたすらに信じているところが大好きだ。

この子達ならやれると思っていつもお仕事をとってきてくれるんだろうし、絶対いいものになります!と営業かけてコラボやメディアミックスを実現させているんだと思う。

 

そして、「アイナナを応援する人たち」が絶対についてきてくれると思ってくれているんだろうなと感じる。

だから、アイドルジャンル?と疑われるくらい本編のストーリー、アイドルの名前や造形、ジャケ写、衣装、MV、歌詞、曲名、その他数え切れないくらいのものにたくさんのメッセージを隠して、考えさせる。

アイドリッシュセブンはアイドルを職業としている男の子たちの人間ドラマだと思っている。

人間と人間が環境や出来事と作用して、変化したりしなかったりする。

答えは一つじゃないし、綺麗なものばかりでもない。

そこからいろんなことを考えさせられるし、答えはたくさん用意してある。

どれも正解かもしれないし、正解でもないけど不正解でもないかもしれない。

だからMVから未来の不穏なことを想像する人がいてもいいし、強さや絆を想像する人がいたっていいと思う。それだけのいろんな解釈の余地を残してくれる運営がすげ~!と思うし、優しいと思う。

 

(正直ブラホワの件は、オタク界隈を軽々飛び越えて弊社のアイドルここまでやれる力を持っていたんだ!?って驚かされたというか、想像をはるかに超えて事が起こったので、むしろ普段アイドルに夢を見ている自分の方がアイドル達のことを信じきれていなかったのかもしれないと反省した。)

 

 

そしてなにより、アイドリッシュセブンの運営が一番「アイドリッシュセブン」というコンテンツのことを真剣に考えていて、アイドルたちを「事務所のアイドル」として、「アイドルを職業としている一人の人間」として扱ってくれることが本当に嬉しい。

 

偶像を偶像にするためには、全て運営とこのコンテンツに関わる全ての人達が細やかな気遣いと努力を絶やさず、そして魔法にかけられていると知りながら夢を見る私たちの両方が本気で真剣でなければならないと思う。

でもきっと操り人形を操る糸をどんどん細くして薄くして糸では動かない範囲まで動くように、糸が見えないように、細心の注意を払いながら運営しているし、それがどんどん巧妙にできるようになってきたのだと思う。

 

アイドリッシュセブンのライバルは三次元のアイドルだ」と以前Pが話していたこともあったけど、新規絵は全部「描きおろし」じゃなくて「撮りおろし」だし、全国各地に彼らが赴いた場所や直筆サインが飾ってあるお店がある

アイドリッシュセブンのコンテンツとしてのグッズや商品を紹介するCMじゃなくて、広告タレントやアンバサダーとして他社の商品を紹介するCMだって、アーティストのようにアイドル以外のキャストが出演するMVもある。アニメ誌以外の雑誌に出て、アイドルとして、アーティストとして賞を貰う。

 

もうめっちゃ生きている。

 

彼らが、アイドルを好きでない人にとっても「自然とそこにいる」存在になる未来が少しずつ実現していってるのかもしれない。

 

 

アイドリッシュセブンに出会ってから、私は、私の人生を生きることが楽になった。

嫌な出来事には心の中で「ショートコント」と唱えるし、価値観が異なる人に出会ったら、「新しい考え方を知るチャンスだ!アイドリッシュセブンの考察に役に立つかもしれん!」と思う。

アイドリッシュセブンに出会ってから世界の解像度は少しだけ上がったと思う。

生きづらい世の中だけど、少しだけ呼吸がしやすくなった。

こんなに素晴らしいものが好きな私が少しだけ好きになれる。

虹を見つけた瞬間のように幸福な気持ちになれる。

 

これからも彼らと一緒にまた新しい夢を見たいし、理想のアイドルとは「終わらないアイドル」だと言及されていて、永遠などないことを知っているアイドリッシュセブンのアイドルたちが、どんな風にトップアイドルに、伝説に、永遠になるのか見守っていきたい。

 

 

 

書いた人(https://twitter.com/i72hr